二大文明が最後に結ばれるのが、神定の経綸

茲でザット歴史をふりかえって見ましょう。最初世界は支那、印度の東洋文明が興り、今日の欧羅巴文明の如く永い間、世界を風靡しそれが西漸して埃及(エジプト)、希臘(ギリシャ)、アッシリヤ等の文明へ移り、羅馬(ローマ)文明を経て今日の如き西洋文明が発達したのでありますが、此の最初に東洋文明が興り次に西洋文明が興ったという事は神が世界経綸の上に就いて実に深甚なる意味と用意があるのであります。即ち東洋文明は霊的経の文明であり、西洋文明は体的緯の文明であります。ですから今日までに経と緯との二大文明の見本が一通り出来たのであります。又大小から言うと東洋は小乗文明であり西洋は大乗文明であります、東洋思想が独善的孤立的であり、西洋思想が横に拡がってゆく形を見ても判る事と思います。処がどちらの文明と雖も充分発達し爛熟期に入れば行き詰ってどうにもならなくなる。丁度今日の西洋文明の状態が夫れなのであります。先程申しました小乗でも駄目、大乗でも駄目だという事は茲の事なのであります。それで此の二大文明は何処へ行くという事です、之が此の観音会の使命になるのであります。此の二大文明は最後に結ばれるのが、神定の経綸であります。結ばれる地点は我が日本であり、結ぶ時が之からなのであります。恰度夫婦が出来るのであります、東洋というお婿さんと、西洋というお嫁さんと結婚するのであります、其の晩酌人が観音様であります。

そうして生れた児供其の児供が真文明人類待望の理想世界であり、地上天国ミロクの世なのであります、此の結婚をさして玉の如な児を生ませる空前の大事業を遂行する其の力が即ち観音力なのであります。

今日の非常時とは、其の文明の生みの悩みであります。経緯を結ぶ十字の形が出来ようとする最後の時であり、又、最初の時なのであります。

観音会の紋。之は昔からあるのですがまんじ紋は其の意味の表徴であります、十字に結んで其の端が折れて居るのは、結んでから回転を始める形であります。回転とは経綸であります、左進右退に回転する事であります。そうして此の経緯が結ばれ十字になったら大変なのであります。之が霊体一致の力と申しまして絶大な力が生れるのであります。それを称して観音力といい、東方の光というのであります。今日迄に西方から来た文明、それが九分九厘の処で極東日本神国の中心地点に顕現された光明、それが東方の光であります。此の東方の光に由って今迄東漸しつつあった西方文明、破綻すべき運命にあった文明を更生醇化し、経緯を渾然調和融合したる理想文明が生まれ永遠に栄えの光明の道となって、今度は逆に西漸してゆくのであります。その事をいつ頃からか無論千年も二千年も前からでしょう、東方の光という言葉に由って現わされていたのですが、実に不思議と申すより他はないのであります。で、此の東方の光の経綸の始りが今日の発会式になるのでありますから之から非常な勢を以て発展してゆく事と思います。で、千手観音様は別名、千手千眼観世音と申しまして、千の手を以て、あらゆるものに生命を与え甦らせ、千の御眼から放たれる御光に浴さしめて救われるのであります。西方文明が九分九厘になって行き詰った時、一厘の力が出て生かすという事は、丁度螺旋に譬えると能く判ります。今迄は右巻きに西洋文明が進んで来たのでありますが九分九厘の瀬戸際で俄然、左巻きに変るのであります。右進左退即ち右巻きは必ず破壊するもので、例えば炭団を練っても団子を捏ねても左進右退なれば纏って、巧くゆくが右進左退でやると崩れてしまいます。又鍵も左様であって、閉める時は右進左退、開ける時は左進右退であって此理屈で当て嵌めれば能く判ると思います。ツマリ西洋文明は右進左退の破壊文明であります。時計のゼンマイも同じであります。之から日の本の中心、此の麹町から左巻文明を始めるのであります。

そして完全無欠な文明世界、即ち吾等の目標たる大光明世界を建設するのでありますから大変な、開闢以来まだない大きな運動であります。実に想像もつかぬ事なのであります。神様の方では何千年何万年前から水も洩らさぬ準備をなされて居ったのであって、愈々其の時期が来たのであります。

 

【著述篇1 P36 「光明世界」創刊号、昭和十年二月四日大光明建設より】