大山津見神(大山袛神)
出雲大神宮の摂社黒太夫社(くろだゆうしゃ)には大国主命様の祖先神として、大山袛神と猿田毘古命様が御鎮座されておられましたが、この大山袛神は伊邪那岐、伊邪那美様が神生みをされた時の御子神で、すべての山を統括される偉大なる山の神として祀られると書かれておりました。
みなさん吃驚しないでしょうか?
「すべての山」を統括される山の神と書かれているのです。
今回は大山袛神のことから何か分からせて頂けるかもしれないと調べておりましたら、大山に辿り着きました。
山といえば鳥取県の大山がございますが、「ぶらり大山」にはこう書かれております。
大山は、出雲国風土記では「火神岳」と表現されていますが、この火は“日(太陽)”と読み替えたほうがいいかもしれません。“日神岳”すなわち太陽神の山と書かれており、第11回には「古くは、大山は火の神・カグツチを祀る山と認識されていました。約1300年前723年に成立した「出雲風土記」では大山を次のように記述しているとあります。
「三穂之椅 接引綱夜見島 固堅立加志者有伯耆国火神岳是也」、わかり易く翻訳すると、「三穂之埼(美保の埼)。接(ツナ)ぎ引ける綱は夜見島。固堅(カタメ)立てし加志(杭のこと)は伯耆国(ほうきのくに)に有る火神岳是なり。」
火神岳は大山のこと。この当時は大山を火の神(カグツチ)を祀る山として認識していたということです。当時から遥かな年月が過ぎましたが、「先人の信仰が熟成され、1300年の時を経て、"火の神"を称える"神事"として蘇った。」とございます。
ぶらり大山HPより
大山袛神は全ての山を統括される神で、カグツチ様、太陽神と繋がりました。
カグツチ様といえば、記紀の火之迦具土神(ヒノカグツチ)で、イザナギ様とイザナミ様が神生みで生んだ火の神であり、それが原因で、イザナミ様は亡くなってしまいます。イザナミ様を失ったイザナギ様は,歎きのあまり,十握剣(とつかのつるぎ)でカグツチの首を斬ったとされています。
そのカグツチの「死体」から,さらに神々が生まれてくるのですが、日本書記ではその死体から生まれた神が大山袛神とされています。
研鑽させて頂きますと、カグツチ様が祀られておられるのは京都の愛宕山の愛宕神社で全国約900社を数える愛宕神社の本社として、京都市最高峰の霊山である愛宕山上にご鎮座しておられます。神仏習合の時代には奥の院(現・若宮社)に愛宕山の天狗太郎坊が祀られたそうで、愛宕修験の天狗信仰からカグツチ様の化身を愛宕太郎坊とされたそうで、東京都港区愛宕神社では、主祭神火産霊命(ほむすびのみこと)とされ、太郎坊は猿田彦の化身とされているようです。
総本山の京都愛宕神社の奥宮に太郎坊ということで、奥の院とはどういう意味なのか調べてみました。
【奥の院・奥宮とは】
✅寺社の本堂より奥にあって、開山祖師の霊像や神霊などを祭った所
✅同じ祭神で本殿より奥のほうにある神社を奥宮という
とのことで、祖神・または同じ神の化身だそうです。
となりますと、愛宕神社の御祭神のカグツチ様は奥の院の天狗太郎坊であり、猿田彦命様になります。
大山は大山祇神が鎮まられる山でカグツチを祀る山とぶらり大山に書かれておりましたが、出雲口伝によりますと、記紀ではクナト大神は大山祇神にも変えられたそうでございます。
この天狗界は現界活動である。
天狗は男ばかりである。
天界、中界、下界とある。
中で天狗界は中界であって、山岳地帯にあるのである。
絵で見る彼の鼻の高い顔の赤い彼である。
天狗の総大将が猿田彦命である。
鞍馬山に居るのである。
牛若丸は鞍馬山に於て猿田彦命から色々教えられたのである。
牛若丸は非常に神様に因縁のある人である。本当は山の神は天狗である。元は鞍馬山の猿田彦が総大将であった。
山の神とは 講話集補 83
上記岡田茂吉師の書では『猿田彦命は天狗の総大将』だと書かれておりますが、そうなりますと鞍馬山の天狗が総大将ということになりますが、本当かどうか調べてみました。
かもめの本棚、では
「鞍馬山は山伏たちの集まる山岳信仰の修行場として有名で、天狗界の頭領、僧正坊は当山に住むと考られていました。「鞍馬天狗」とはこの僧正坊天狗を指します」
との事で天狗界の頭領とございますから、総大将はサルタヒコノミコト様であっているようです。
いかがでしょうか。
そして山と言えば、当然富士山も山ですから、やはり何か分からせて頂けるのではと思いまして、こちらも調べさせて頂きました。
富士山本宮浅間大社 ホームページ
記紀では木花之佐久夜毘売命は、大山祇神の御息女とされているようです。
主祭神は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)、相殿神に大山祇神(おおやまづみのかみ)が祀られておりました。
岡田茂吉師の御書には、
それで艮の金神様は、霊界では閻魔大王となり、現界では観世音菩薩となるのです。観世音菩薩は兄の花姫になるのですが、兄の花姫は神界のお働きで、伊都能売の神になるのです。これは兄の花姫と木の花咲爺姫とありますが、兄の花姫というのは兄の花といって梅になるわけです。梅が先に咲くから兄の花になるわけです。それから木の花咲爺姫というのは桜の花になるのです。この場合は仏界のお働きで、木の花咲爺姫は観音様になるのです。
御教え集31号
『八』という数字は富士山になるわけです。ですから『八』という数字を書くと、富士山の形になります。それで私は大和民族の宗家になるのですが、大和民族というのは、いまの駿河の付近が発祥地なのです(本当は富士山の上なのですが)。富士山の麓なのです。だから昔は富士山が本当の神様の山として、あそこの上にいまでも木の花咲爺姫が祀ってありますが、そういった意味で、私は富士山と非常に因縁があるのです。
御教え集33号
と書かれております。
八は出雲族の聖数でもあります。
研鑽させて頂きますと、浅間大社は806年より前には元々富知(ふくち)神社があったそうで、その地主神もやはり大山祇神だったそうです。
創建につきましても出雲族(クナト族)が深く関わっているとされています。詳しくは富知神社HPをご覧ください。
富知神社 HP
書籍「神秘の扉」では、日枝神社と松尾大社に大山咋神としてサルタヒコノミコト様がお出ましになられました。
大山祇神と大山咋神との違いは、大山祇神は日本全国の山の総元締めで、大山咋神は個別の山に用いられる御神名だそうです。
本日は、神界より御教導賜らせて頂きながら平成30年3月3日箱根にて当協会の御神体を以て大祭がなされ、熱海にて大弥勒大御神様の御神名をお唱えお許し賜り、お迎えさせて頂きましてから丁度7年目になります。
そして、去年5月5日には本来の御神前を整わせて頂き、10月より御神名を「大弥勒大御神」様のみでお唱えさせていただいてから、最初の本祝典記念大祭でございますので、更に本格的な御発動とも思わせて頂いております。
そのタイミングに合わせて、大山祇神、火の神であるカグツチ様をお出し申し上げさせていただかなくてはならなかったのかと思いまして、今回も寸分の狂いもない御神業にただただ有難く、この御神体様の御前にて御礼拝させて頂けることがどんなにありがたいことなのか、身に染みて感じさせて頂いております。
浄化も厳しくなりますが、二度と神様を押し込めて仕舞わないようにコツコツと進ませて頂きたいと思います。
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