『文明の創造』宗教篇 仏教に於ける大乗小乗 (文創 昭和二十七年)
『文明の創造』宗教篇 仏教に於ける大乗小乗 (文創 昭和二十七年)
本文は『文明の創造』338ページに記載されています。
代表先生
ずっと仏教についてメシヤ様が詳説して下さった内容も、今月で最後になります。最後に『仏教に於ける大乗小乗』ということで、インドで起きた仏教が日本に入ってくる時に、様々な宗派となって日本に起きてきますので、その背景をメシヤ様が御説明して下さったというわけです。
三千年前に朝鮮半島から素盞鳴尊が日本に押し寄せて来て、そして当時の天皇であられた伊都能売神皇様に対して、皇位を譲るようにと迫って日本国民の命まで脅かされたので、皇位を天照天皇に譲って、そしてインドの方に下って行かれて補陀洛山というところで仏教の基になる教えを垂れているところへ、お釈迦様がまだ悉達太子と言われている頃に訪ねて来て、そして日本の元々の教えをずっと教えてあげた、それが基になって仏教ができたということでありました。
この話をですね、実は私が5月5日の記念大祭が終わってから、沖縄に出張して帰って、また出張に出るちょうど1日だけ日にちがあった日に、偶然、卒業した高校の還暦同窓会というのがあって、そこへ行ってきて、260人の卒業生の内7~80人集まりまして盛大に行われました。その中で学問を修めたクラスに国立大学を卒業した者たちに話してもなかなか一発では理解をするということが・・、まぁ理解をするというより、「それはあなたの教祖の教えだろう」というぐらいな返答しかないのですけれども、しかし、その中でも深く勉強している人間がいまして、その人は「その『文明の創造』を一度読ませてもらいたい。」ということで、それで『文明の創造』と合わせて『主神様とメシヤ様』の本をすぐ翌日に送って、それから出張に出てきたわけなのです。
なかなかこうした内容というのは、今までの学問体系の中では全く無い内容ですので、理解できないところがあるかと思うのです。現在の学問体系というのは三千年よりもうちょっと手前に、イエス・キリストの文化圏がアラビア諸国を征服していった時に、アラビアの学問が数学を中心に非常に素晴らしかったので、それをすべて習得して持って帰って、“アラビアの国よりもキリスト教圏の方が優位に立たなければ”ということで、学問体系を整えていって出来上がったものが今の学問体系ですので、それに都合の悪いものはすべて消して、ずっと私達は学んで来させられたという所があります。
ですから日本に三千年前に文字があったということすら、今学校では教えてないわけです。しかしこの文字があったからこそ、伊都能売神皇様がインドへ下っていった時にですね、今の五輪塔の元になる母音の意味を教えているわけですので、それが逆輸入されて日本に入って来たために日本人は仏教の教えをスーと受け入れることができたわけです。この繋がりがやはり分からないとですね、古くからの現代までの人類の歴史をすべて理解するということがなかなか難しいのではないかな、と思います。
それと昨日から奈良の方でバジルの花粉が見つかったというニュースがずっと言われているでしょ?これは平城京で見つかったバジルの花粉よりももっと古いものであったので、その頃から中国といかに交易がさかんであったかということが分かるわけですし、もっと遡って行けば縄文時代の約3500年前から6500年前の間の青森の遺跡に、新潟で取れたヒスイが発掘されているわけです。3500年前から6500年前の、そんな古い時に交易が日本の場合はさかんに行われていたということが分かるわけですし、今この時代になってですね、日本人自体が日本の歴史をもう一回見直さなければいけない時期に来ているのであります。
そういうことを同窓会で、話を聞いてくれる人には滔々と話してきましたけれども、「そんな勉強をしているのか、俺達はもう今第二の就職をしてやっているのだ。」と。「いや宗教界は60歳からが本番なのだ。」と。もっと言えばブラジルがですね、30万人から40万人の信者ができた原動力は、65歳以上の方々が、年金をもらい始めた人が人生経験を基に人救いをし始めたから広がって行ったわけですよね。ですから宗教界は60からが本物になっていくわけなので、還暦を迎えて干支を一回りした人は、ほぼその時代時代に起きて来たものを体験しているわけですので、生きている間は、この60年間の経験が人を救っていく上においては非常に力になっていくということですね。
今箱根山が水蒸気爆発を起こすのではないかと、それから山が大分膨らみつつあるという、そして噴火するのは3千年ぶりだということですので、かなり箱根中心にしてみんな心配されていす。今日の報道では富士山と箱根山は同時期にできたものだということを話しておりましたので、富士山の噴火と繋がってくるのではないか、とか・・・。今非常に心配されることがあるのですけれども、箱根山も富士山と同じ3千mの高さがあったそうなのですけれど、後で上の方が吹っ飛んだので、それで今の外輪山があって、今大涌谷とか、まだ火山の名残が残っているという状態らしいのです。あの辺がずっと繋がっているのが今大きく変動しているということは、地球の歴史から見ると、非常に最後の動きなのですけれども、私達は最後の動きの中で人類として生まれて来たわけですので、この人類がもっともっと本来のあり方に気付いていかないといけない時期を今迎えているのではないかな、と思います。
宗教における小乗と大乗
そういう意味で仏教の歴史をもう一回見つめ直して、そして仏教の中から日本に入って来て様々な宗派が生まれた時に、こういう仏教は元々小乗宗教ではあるのだけれども、その中でもまだ大乗小乗がある、と。この小乗というのは一般的に考えられる小乗というのは出家をしないと救われないという考え方であります。大乗仏教と言った時には出家しなくとも在家の中で救われていくという考えでありますけれども、メシヤ様が説かれているのは、自力と他力のところからです。
それで『曩にも詳しく説いた如く、・・・』と書いている内容というのはですね、『大乗の善は小乗の悪である』と、『小乗の善は大乗の悪である』という、このいわゆる相反する考え方ができるという・・・。これを科学的に説明すれば、太陽系を見ていくと、太陽系は太陽からもの凄いエネルギーが太陽風として四方八方に出ているわけですね。それが地球に当たった場合には地球の大気をはぎ取るだけの力がありますので、非常に太陽風というのは怖い存在ではある訳なのです。地球のことだけを考えていくと、太陽風というのはですね、これは悪に近いものであるわけです。だけど地球には磁力があるので北極と南極に連なる磁力が太陽風を遮ってくれるので、フワァーと別れてそして彼方まで飛んで行きます。地球の大気をはぎ取られる必要がないわけですね。しかし磁力のない星では大気が全部はぎ取られて行ってしまいます。それで空気が薄くなっているわけですね。しかし、こういう恐ろしい太陽風が、太陽系の彼方までず~っと飛んでいくと、今度は宇宙線、宇宙の彼方から飛んで来る宇宙線をくい止めてくれているわけです。この宇宙線がもし我々の肉体にパンッと当たったら分子にバァッと分解されてしまうので、肉体というのは存在しなくなってくるわけですね。それほど強烈なものが宇宙の彼方から太陽系に向かっては飛んで来ているわけですね。それをくい止めているのが太陽風だということです。ですから太陽風のお蔭で、我々この太陽系はですね、宇宙線の恐怖からは守られています。これが『大乗の善と小乗の悪』ということの捉え方なのだ、という風に、メシヤ様がもう今から60年以上前に教えて下さっているのです。それは、科学が進歩することによってやっとメシヤ様の教えが理解できるようになるという、こういう関係にあります。これからもっと科学が進歩していけばメシヤ様の教えをより理解できる、ということになっていくのではないかなぁ、と思います。そういうことを自分達の腹において『仏教に於ける大乗小乗』を拝読していただければ、大変ありがたいと思います。
この仏教のご説明についてずっと学んできた最後のページに日蓮宗のことについて書かれておりまして、後ろから4行目に
『法華経二十八品を同宗の基礎とした事によってみても分るが、言はば上人は精神は婆羅門に従ひ、形体は釈尊に学んだといってもよからう。』
この部分ですけれども、日蓮上人はお釈迦様の全お経を読み切って、それでなんと伊勢神宮にお参りして、「現在日本に入って来ている仏教というのはお釈迦様の教えをすべて読んだ上でできた仏教では無いので、仏教改革に立ち上がる」という、その誓いの参拝を伊勢神宮で執り行っております。それから故郷の千葉県の方へ帰って仏教改革に立ち上がったのです。その頃仏教と為政者とが癒着しておりましたので、“そういうことを言ってもらうと現存の仏教の各宗派が困る”ということで、日蓮上人の弾圧に為政者を向かわせて、結局弾圧を受けたために小さい日蓮宗という形に納まってしまったということを、ここで私達はしっかり理解しておかないといけないことです。
メシヤ様が推し進めようとする宗教改革というのは、これから始めていく時に、そうした目に合わされる可能性がありますので、日蓮上人が執り行った仏教改革の根っこにはですね、“お釈迦様が説いたすべてを学んだからできたのだ”ということであります。私達はこれから宗教改革を行うのは、まず“メシヤ様の論文をすべて読んでいるからできるわけだ”ということと、その論を基に今現在の三大宗教である仏教の成り立ちを今勉強したわけですので、その次はキリスト教の成り立ちを来月からは勉強していきます。
そして、おおよそですね、イスラム教のことについてメシヤ様はお説きになっておりませんので、キリスト教の中からイスラム教というのが生まれてきたということを、その次はまず現存の学問の中から取得して、そして今イスラム過激派がどうしてああいう過激な行為に出ているかという背景には、キリスト教とまたイスラム教が合体したような状態で原理主義が生まれてきているのだということです。そういうものがあるからこそ、本来イスラム教というのは“人類は弱い存在だ”と、だから“その弱い存在を守るために戒律を作らなければいけない”と。その戒律では食事のことから服装のことまで多岐に渡っているのは、それほど人類は非常に弱い面があるので守って行くために戒律を作ったのだ、という、そういうような関係が、私達はメシヤ様を信ずるがゆえに様々掌握しながら今の地球全体を見ておかなければいけない、と・・・。
そういうところまで考え方を広めていただくために、本日は『仏教に於ける大乗小乗』を学んだのだ、と、そういうふうに受け止めていただいて、これから1ヶ月間、今のような話を思い浮かべながら『仏教に於ける大乗小乗』を1ヶ月間しっかり拝読していただければ大変ありがたいと思います。そうしたことを最初にお願いさせていただいて、いつものように質疑応答に入りたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
【平成27年5月メシヤ講座 旧大阪支部より】