高血圧と塩分摂取について
「医学部エリートが病気を作っている」(白澤順天堂大学院教授)
「文芸春秋」五月号に順天堂大学院の白澤卓二教授が「私もいままで騙されていた―医学部エリートが病気を作っている」という表題で文章を載せております。私は、糖尿病になった方々や高血圧症と言われる人々から「塩分の摂り過ぎはいけないのでしょうか」という問い合わせをいただくのですが、「純粋な食卓塩にしてしまった形の塩分を摂ると良くないけれども、海水か岩塩から作ったミネラル分がしっかり入っている塩であれば大丈夫ですよ」とお答えをしていました。
今回白澤教授が言っているのは「問題は塩分過多ではなく、精製された食卓塩による相対的なミネラル不足だったのです。ミネラルを含む自然塩ならば、むしろ適度に取った方がよい。このメカニズムが国民に広く開示されないため、いつまで経っても高血圧患者が減らない」という内容です。これは記事の一部ではありますが“学会を縛っているものが解け始めているなあ”と思います。
解け始めている最大の原因が国民健康保険制度がアップアップの状態になっているという点です。そのため国としては健康保険を使わせないようにしなければ維持できませんので、「医療を使わなくて良いよ」という資料を出さなくてはいけない訳です。おかしな話なのですが、“医療を使わなくて良い”という論を立てている医者を重宝していかない限り、国としては健康保険を使わない人を増やすことができません。“なんとも不思議な世界だな”と思います。
それで、血圧は130以下でないといけないとか発表している学者の研究費を出しているのが製薬会社だという構造を見ていけば、現在日本が陥っている現状・・・不健康な人達が物凄く増えており、癌の場合、2人に1人が癌になっているということが起きている日本の社会構造がそういうところにある、ということを今回この教授が明かしております。機会があれば読んでいただきたいと思います。そういうところへ時代は少しずつ少しずつ移り変わって来ているのです。