『文明の創造』科学篇 胃病 (文創  昭和二十七年)

『文明の創造』科学篇 胃病」(文創  昭和二十七年)
本文は『文明の創造』153ページに記載されています。

 

【メシヤ講座 大阪支部】

楳木代表

今回のですね、メシヤ様がお述べ下さっているのは、とりわけ胃に関しては『悉く薬で病が作られる』ということですので、この薬が原因であるということをよく腹に入れておいていただきたいと思います。現代人は、その胃が痛むとだいたい薬に手を出してしまうために、おおよそ中毒患者のようになってしまうということを御指摘されております。これは昭和27年当時のメシヤ様の御見解です。

胃がんの場合はですね、霊的な部分と、それから薬毒の原因の場合があるので、霊的な部分はもう少しあとで説明をして下さいますので、薬の原因の場合のみを今回は見ておきたいと思います。

それから、メシヤ様がこの御論文を書かれて60年経った現代の社会事情は一体どういうふうになっているかということを、次は考えておかないといけないということがあります。

現代においてはですね、一つは、メシヤ様は『放っておけば治る』とおっしゃっているんですけれども、あるいは痛みが出た時に『少し我慢しておけば薬毒が排泄されて楽になる』というふうにおっしゃっているんですけれども、現代人の一番の問題点は痛みに耐えられないということです。痛みに弱いということがあります。それはですね、子供の時から甘やかされて育っているために、痛みを我慢するということが、非常に弱くなっているということがあります。

小さい時から、ひどい人になると生まれてくる時から無痛分娩で生まれてくるために痛みというものをほぼ経験しない中で生まれてくるということもありますので、この我慢するということができないのです。だから、すぐに薬に手が出てしまうということがあります。一旦薬に手が出てしまうと、中毒患者のようになっていきますので、大きな問題に膨らんでいってしまうということがあります。“この我慢ということをどのようにしていくか?”ということを我々は工夫していかないといけないところが、今後お世話していく上においては、課題としてはあると思います。

 

薬その2 西洋至上主義とストレス

楳木代表

それからもう一つはですね、この昭和27年、御論文を書かれた当時の社会情勢はどうであったかというと、道徳心がまだ残っておりました。戦後、戦前の道徳心が、敗戦によってですね、学校教育が民主主義というのを履き違えて、そして「今までと180度違うことをするのが民主主義だ」ということで、だんだんと道徳心が薄れていくんですけれども、まだ昭和27年当時はですね、この道徳心がこの日本には残っておりました。

しかし、現代を見つめていくとどうかと言うと、昨今大阪の方でも、学生が自殺した問題がですね、毎日のように報道されております。これはですね、おおよそ調査をしていくと、家庭教育に問題があるということが分かっているんですけれども、その家庭教育の問題が学校社会に移って、そしてそこに大変なストレスを生んでいくという現代にありますので、このストレスが胃に与える負担たるや、大変なものがあります。社会情勢が変わってきているために、この「御論文」プラス「現代の世情」ということをプラスしてですね、胃病の原因を見つめていかなければいけないと思います。

何故「ストレス」を抱えると胃に問題が起きるかというと、これは現代医療のお蔭でわかってきております。

食物を食べた時に胃の中はどういうふうになるかということを、カメラで実際に撮影したものを我々は見ることが出来ているので、まず食べ物が胃に入る時には、胃酸が出る前に、胃壁に膜ができます、そして、その膜ができて、強烈な胃酸が出てきても、胃を溶かすことがないように守って、そして胃酸で消化をしていきます。

しかし、ストレスを抱えると、この膜が全体に出にくい状態になってきます。そのために、保護をする膜がないために胃酸が胃壁を刺激してですね、ひどい時には胃潰瘍まで起こしてしまうということになってきます。

それから「ストレス」で眠れないというのも・・・、眠り酵素がすぐ出る人は、枕に頭を置いただけで眠ってしまいますけど、眠り酵素がいつまで経っても出ない人は、羊を何匹数えようが数えなかろうが、いつまでも眠れないという状態になります。これは眠り酵素というものが頭の中にスーと出てくる場合はすぐに眠れるわけです。

この眠り酵素が出にくい場合は、入眠剤というものを現代人の約4割の人達が頼って、その眠り酵素の代わりに、そういうもので眠りに就こうとしているのが実情であるわけですね。

こういう我々の体の中には様々な酵素が出て、そして体を守る(生命維持をする)働きをしていくわけなんですけれども、ここに精神的な「ストレス」を抱えた場合には、その酵素がスーと出にくい状態が、我々が今ぶつかっている内容です。

しかし、こうやって信仰を持っているとですね、いろんな嫌なことがあっても、“これは自分を育てるために嫌なことがあるんだ”とか、“これは私の何か悪いところを改めなければいけないために起きたことだ”とかいうふうに、自分にすべて「プラス」になるように考えることが出来るのでストレスを抱えることが割合と少ないわけですけれども、信仰のない方々というのは、そういう捉え方ができないためにですね、もうストレスだらけになっていきます。

それから、家庭の中で満足できないために、絶えず上下関係の中で、社会にあってもですね、すぐに人を無意識にいじめています。自分が優位に立った場合は、人を絶えずいじめるという精神構造になっている方が非常に多いために、その下についた人達は大変ないじめを受けて社会生活を送らないといけない状況に、日本人は陥っておりますので、抱えるストレスたるや大変なものがあります。

現代では、これら「ストレス」が我々の体を守る為にある酵素の分泌を非常に妨げているために、いろいろなことが起きております。

(中略)

「ストレス」と「感謝」

受講者A

あのね、友達が、「胃カメラを飲まなきゃいけない」と言われて。電車で会って、「ガンかもしれない」と言ってはったんですけど、どうしてかなと聞いてみたら、「胃がつかえるだ」と言ってはったんですよ。で電話でちょっとだけあれしてたんですけど、また「いただきに来る」って言ってはったんですけど、でお母さんがね認知症とかあれでそのストレスからだと、彼女のほうがちょっと知ってるんですよ、で代表先生がさっきおっしゃっていましたよね、胃酸がどうとか、あのとこがちょっとよくわからなかったんで、あのもう一回(聞き取れず)でいいですか?

 

楳木代表

物を食べるときには胃酸が出てくるでしょ?その胃酸がそのまま胃の壁に当たっちゃうとビシューと焼けたようになるから、それを守るために膜が最初出来るわけ。

その膜が常時出来ていればね、胃酸がいくら出てきてもいいんだけれども、さっきのピロリ菌の場合はそこの膜が出来ないように細胞が壊れてしまうので、そこに酸が当たるとビシューと焼けてしまうということと、それから、ストレスが溜まって来ると膜をキチッと作れないような状態になってしまう。

 

受講者A

ああ、そういうふうにおっしゃっているんだ。膜がストレスで作れなくなるから、つかえた感じになるんですって、物が。消化液があんまり出ないから、あんまり消化しにくいことになるんでしょうかね?

 

楳木代表

だから、その人の実態がよくわからないんだけれども。ただ、ストレスが溜まると、そういう酵素の出が悪くなってしまう。女性の方々が一番卑近な例は便秘ですよね。なぜ便秘になるかというと、酵素が出ないから便秘になる。

 

受講者A

ああ、それがストレスっていうことですね。

 

楳木代表

そう、滑り酵素というのが出て、これから綺麗なほうの便の話を(笑)しないといけないけど、便がテカテカなのは健康な便。若いときはテカテカに光っていた便が出ていた。で年をとるといろんな形に変形して出てくる。でこのテカテカしているのは滑り酵素がきっちり付いているということ。だから腸のなかがスルスルスルッと全て出てくるわけです。

酵素が出にくくなると便秘になっていくから。

だから「その酵素がなぜ出にくくなるか?」というところは、家庭に問題があるか、夫婦に問題があるかわからないですが、そういうことも見詰めて、総合的に話すと、「便秘の場合は感謝が無い」というふうに教えられているわけです。だから、感謝の中身を吟味しないといけないわけです。

「感謝が無いから感謝しなさい」と言っても便秘は治らない(笑)。「ストレスの原因」は、総体的な感謝ということなので、たとえば主婦であれば夫との関係のなかで感謝はどうか、と。あるいは、子供が何人か生まれたら子供との関係でどうか、隣近所の主婦仲間でどうなのか、とかそういうのを細かく吟味して、具体的な感謝をつくりあげるように改善していかないといけないわけです。感謝献金をいくら包んでも(笑)、便秘は治らない。

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【メシヤ講座 浜松支部】

現代人の問題点

楳木代表

ただしかし、メシヤ様は胃の病気の場合は、『放っておけば治る』、痛みがおきた場合には『痛みを一度我慢して排泄が終われば根本的に治る』とおっしゃっていますが、現代人が今ぶつかっている一番の問題点の中では痛みに耐えられない人が増えているということですね。女性なんかも最大の喜びである出産についても今、無痛分娩をする人がずいぶん増えています。ということは生まれるときから無痛で生まれ落ちる子供が増えているということなので、痛みに耐えられない人が非常に増えているということですね。これが大きな原因であります。

それからもう一つは携帯電話などが普及して、今、携帯電話市場はほぼ無料化に進んでおります。ということは全員が携帯電話を持つ時代に、今、移行しています。携帯電話を持つ時代に移行すると、みんな電話をしたらちょっと出ないと、あるいは、すぐかかってこないとイライラします。固定電話ばかりのときには、“今留守なのだ”と諦められるけれども、今は“どこに行っているの”、“何やっているの”、“何故すぐに出ないのか”というように、すぐに出てくれないと、あるいはすぐに返事がないとイライラするというような精神状態に現代人はだんだんさせられているために、待つということができない人が増えています。

ですから、痛みに耐えられない人が増えているということと、時期を待つということができない人が増えているために、メシヤ様の、今日『胃病』に対する対応の仕方としては、現代人はそのとおりにできにくい世の中になっているということが一つあります。

(中略)

楳木代表

余談が過ぎましたが、何の話をしてきたかというと、それほどストレスを抱える世の中になっているために、薬がすべて原因であるわけだけど、ストレスを抱えているために、胃をおかしくする人も増えているわけであります。

それはどうしてかというとここに『胃酸過多症』というのが出ていますね。

我々は物を食べたとき、胃の中はどうなりますか?胃は。胃はどうして消化しますか?胃酸がでるよね。胃酸が出て、消化をします。

で、この胃酸が出たときには、胃の壁に酸が当たったときには胃潰瘍や胃炎になっていきます。そのために胃はどのようになるか?テレビとかで観たことがあるでしょ。胃は食べ物が口に入って胃酸が出てくる前に、胃の中で何が起きているか?テレビで胃の中を写してやっている場面を観たことがありませんか?

胃酸が出てくると胃の壁まで溶かしてしまうから、その前に胃の壁を守る膜ができます。テレビとかで胃カメラを据えて、物を入れていくと中に最初に泡みたいなものが出てきて、膜がぶわーっと出てくるでしょ。その膜ができたあとに胃酸がスッとできてきますので、胃酸が膜の外に出ないので、壁が守られるということですね。

だから戻した(嘔吐)ときにどうなる?すごく戻したときに。苦いような。でそれを重ねていると、食道はどうなりますか?ヒリヒリしたようになりませんか?

これは、胃酸が溶かして出てくるから、だから食道がヒリヒリします。これは守る膜が出てこないで、急に胃酸共々戻してしまうので、食道がじりじりと焼けてしまうのです。だからあとで何かを飲み込もうとすると、なんとなくヒリヒリしばらくします。治るまで。これは胃酸が溶かしてしまっているからです。こういうことを考えていくと、胃というものは素晴らしいことを、いつも我々が何か食べる毎にしているのです。最初に胃を守るために酵素が出てきて、胃酸が出てくる。こういうことを繰り返しているのです。しかしここに先ほどのストレスを抱えてくると、胃を守る酵素が出にくいという症状が起きてきます。

そのために胃酸が出たときに少し焼いてしまうので、胃がおかしいということになってくるのです。だからストレスを抱えると何故問題かというとこの胃を守る酵素が完全にスッと出てこないで、部分的に出ないところが起きるために胃を悪くしてしまうということがあります。

 

【平成25年1月メシヤ講座各支部より】

 

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