お世話上の心得
お世話上の心得(一)
まず、今までの信仰仲間で所属教団に疑問を持ち批判的である人に対しては、『メシヤ様』という御神格を認識していただくことに努めることが大切です。そして、日々御名をお唱え申し上げ奉る尊さをお伝えさせていただきます。しかし、それは高飛車に出るのではなく、私達が“メシヤ様に御力を賜りながら進むことで日々大きな御守護に包まれる生活が許されている”ということを有りの儘(まま)にお伝えさえすれば良いのです。
また、信仰の先輩格や年長者に『メシヤ様の進められようとした本来の御神業の在り方』をお伝えする場合、自らの失敗談や学びを真摯にお伝えすることが肝腎です。あるいは、気付きを許された経緯を素直にお話しする姿勢が巧く行くことに繋がります。
仮に“貴方は分からない人、私は分かった人”という姿勢では、メシヤ様の御前にご案内し奥座敷へご案内することは難しくなります。また、かなり前のメシヤ講座・特選集で触れたように、霊能者に課されている「正しく霊能力を伸ばす方法」として、「学びを重ねる」「体験を積む」「人格を磨く」ということがあります。『浄霊の急所』については興味が湧くが生活の中での『下座業』などには目が向かない、というようなことがあると、メシヤ様の本来の願いとは異なる方向に進んでしまうことになります。
浄霊の鮮やかな奇蹟を体験させていただくほどに、『挨拶をする』『時間を守る』『人に迷惑を掛けない』『嘘をつかない』などの生活行が重要性を帯び、「取り組みが正しかったのだ」とする自信は良いのですが、慢心となっては元も子もなくなってしまいます。
そうしたことを念頭に置いて、過去の問題が等閑(なおざり)にされたままの方々を御神縁によってお世話させていただきながら、御守護いただく道を歩ませていただきます。
お世話上の心得(二)
次に、不幸の原因は霊の曇りであると御垂示いただいています。ですから、幸福になるためには霊の曇りを解消しなくてはなりません。と同時に曇りが再び発生しないように努めなくては永遠の幸福は確保できません。
そして、霊の曇りを解消するにも、曇りを発生させないためにも、曇りの発生源を突き止めなくてはなりません。そのためには相手の話をよく聞き、『急所』を発見することに集中することが重要です。『急所の発見』は浄霊だけではなく、あらゆることに対して叡智をいただきながら、問題解決のために『急所の発見』を心掛けねばなりません。
話の聞き方の中で大切なことは、問題は起きたところまで時間軸を遡り、勘違いを起こしていたり、『夜の時代』の精神の癖が出ていたり、見切り発車をしていたことはないかを見つめることです。そして、その中で曇りの発生源を突き止めることに心掛けます。このことが御神業上、浄霊で霊の曇りを解消した後のお世話の端緒になるのです。
ここでは、決めつけや押しつけは意味をなさず、相手の意念を吸収する姿勢を以て耳を傾け、それら一つ一つを御教えに照らして行く心掛けが必要です。取り分け、『メシヤ様』という御神格になられたことを認識すれば、観音様の御働きの時代と異なり、『神の言葉』である御教えに忠実であらねばなりません。
しかも、個人の問題を扱うからには、お世話には守秘義務が課せられていることを肝に銘じなくてはなりません。併せて、何度説明しても理解できない場合でも、「御教えの理解度が低い」等の発言は慎まなくてはなりませんし、噂話などはもっての外です。そこで、情報は正確に取得して御神業推進に必要なことのみを、時期に応じてお伝えする姿勢を持つことが不可欠になります。
こうした姿勢が、御在世時代に先達の先生方が心掛けた『るナ三訓(威張るナ、怒るナ、早まるナ)』がお世話上に欠かせない理由になります。