食について②

Q.  大分県九重町は鳥インフルエンザで一挙に全国に知れ渡りましたが、確か信者さんも在住していましたね。大変な騒ぎになったようですね。

A.  そうですね、私のところに安全な卵を届けてくれる業者は移動禁止区域外なのですが、大変な風評被害を受けているようです。マスコミに踊らされている日本人の愚かさですね。

そして過熱する報道の中で、最も重要なことが見落とされています。それは飼育方法です。大量生産大量消費の激流に流され、鶏本来の性質とは無縁な方法で飼育しています。それこそ鳥肌が立つような内容です。鶏を羽ばたくことも出来ないようなカゴに入れますから、精神安定剤入りの飼料を与えて大人しくさせます。そしてその薬害を防ぐために抗生物質を与えます。更には早く成長させるために成長ホルモンも与えます。これは鳥インフルエンザよりも恐いことですよ。

何故なら、そうして生産された食肉が私達の食卓へ運ばれてくるのですから。某社のフライドチキンばかりを食べ続けたある少女のひげが濃くなった、という話は有名です。

今日本中に出回っている食品の中には、こうして生産過程で蓄積された薬品類が残留しています。それに合わせて、食品添加物ですね。これについても恐ろしい話があります。2年前、福岡県の養豚農家で、賞味期限切れのコンビニ弁当を餌として与え続けたところ、母豚のお産で死産が相次ぎ、生まれてきても奇形や虚弱体質で早死にしたそうです。人間が食べている物を豚に毎日与えたことによって起きた事件なので恐いのです。

こうしたことは、牛肉にも言えます。現在輸入についてはBSEの検査方法ばかりが話題になっていますが、そもそも草食動物に対して‘肉骨粉’を与えている事を問わねばなりません。肉骨の処理に困った上で飼料にしたと言われていますが、人間が自然の摂理を壊した最たるものです。BSEにはそうしたことに対する神の警告があると思います。

また牛乳について、消費者が業者から躍らされている‘高品質’という謳い文句があります。‘乳脂肪率が高いほどいい牛乳’ということにしてしまい、養鶏農家は飼料を変えざるを得なかったと言われています。

それらの結果日本中で何が起っているか、と言いますと。例えば、保育園などで園児の便秘が深刻化しています。乳児の中にも便秘が増えているそうです。肉や脂類、甘いものが多い食事を取る母親からはどろどろの母乳が出るそうです。それを口にし続けると、乳児の体の働きが落ちるそうです。こうした例を挙げ始めたら枚挙に遑(いとま)がありません。

このことに対しては、環境問題と合わせて総合的に手を打ってゆかねばなりません。そうしなければ、大変な未来が私達を待ち受けています。「そのためには因果関係を証明しなくてはならない」としたり顔で言う人もいますが、医学的に証明した時は手遅れになってしまいます。おかしいぞ、と感じたときから変革してゆかねばならないのです。(西日本新聞連載「食卓の向こう側」から事例の一部を引用)

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