御教え集18号 ⑤仇を討つ場合、出世して見返すというのが一番いい。
そういうような酷い目に遭って仇を討つ場合に、すぐに仇を討とうとしないで、時期を待って、逆に出世をして見返してやるという態度に出るのが一番いいのです。どうせ良いものは良いし、悪いものは悪いのですから、いつかは知れるに決まったものですし、まして神様を信ずるものとしたら、神様がほうっておきません。
(中略)
大本教のお筆先に「艮の金神は大勢から押し込められて、あるかあらぬ苦しみをいたして居りたが、今度は喜ばして返報返しをいたすよぞ」というのがありますが、その「喜ばして」というところに神様らしいおもしろいところがあります。やはり神様も知情意は人間と同じなのです。ただ人間は返報返しをする場合に、先方を傷つける、先方を酷い目に遭わせる、というのが人間のやり方です。ところが神様は喜ばせるのです。向こうに被害を与えないで仇を討つというやり方なのです。その点が人間の考えからいくとちょっと違うわけです。
【御講話篇9 P363】