病気と人間の性質
私が幾多の経験上、面白い事には病気と其人の性質とが好く適合している事を感ずるのである。例えば病気治療の場合、よく判るのであるが、素直な性質の人は素直に治ってゆき、淡泊な人は淡泊である。それに引き換え、我の強い人は其如く病気も長引く傾向がある。従而、頑固な人は
病勢も頑固である。心の変り易い人は病気も変り易く、皮肉な人は病気も皮肉な経過を辿るのである。此理に由って考える時、療病に際し、此事をよく知って、其人の悪いと思う性質を治してゆく事は、取不直、病気に好影響を与える訳になるのである。それは、何事も素直になる事が最も可いのである。
【 著述篇2 P137 新日本医術書 】
投稿者プロフィール
最新の投稿
- 考察2025-01-05書籍出版後に明かされた事
- 考察2024-12-18京都 丹波国一之宮 出雲大神宮
- 考察2024-12-16御神事までの経緯③
- 考察2024-12-12御神事までの経緯②