『文明の創造』宗教篇 霊界に於ける昼夜の転換 (文創 昭和二十七年)
『文明の創造』宗教篇 霊界に於ける昼夜の転換 (文創 昭和二十七年)
本文は『文明の創造』305ページに記載されています。
代表先生
本日拝読をさせていただいた『霊界に於ける昼夜の転換』というのは、この世界救世(メシヤ)教が開教され、またメシヤ様御自身が最初の創業である大日本観音教団を立教された時、そうしたことに深く関わることでありますし、仏教界からすれば、これは大変問題になる御論文でもあります。そのためにですね、『文明の創造』を最初にお作りなった○○先生は、これを仏教界にお見せになって、この部分の一部を削られております。バチカンの方にも寄贈になっていますので、神学者から非難され『禁断の木の実とは薬のことである』というところも削除されております。真実、この『文明の創造』が世の中には今迄出ていなかったんですけども、2年前にこうして発刊することができたので大変良かったなと思います。
これから優秀な英訳者にご縁をいただいて、これを英文に翻訳したり、様々な言語に翻訳をして出版することができれば、大変有難いと思うんですけども、それほど重要なところですので、改めて確認させていただきながら進めさせていただきたいと思います。
まず、最初に305ページの3行目に
『成程それには違ひないが、私のいふのは大宇宙のそれであって、此事を知るとしたら、人智では到底想像もつかない程の大神秘を会得する事が出来、それによって今後の世界の動向も分り、未来の見当も略ぼつくのである。』
とありますけれども、私達が今主神様に直接御参拝しているということが、このことそのものである訳でありますので、このところは、何度も何度も拝読をさせていただいて、『昼夜転換』という、この御教えが分かることによって、大宇宙の、その起きている事、それから世界の動向、あるいは『未来の見当も略ぼつくのである。』ということですので、『昼夜転換』の御教えが分からない限りですね、宇宙の創造から、それから地球が今後どのようになっていくかということも分からない面があります。このところはしっかり拝読させていただきたいというふうに思います。
それから、306ページの8行目にですね、
『それによると、霊界に於ても現界に一日の中に昼夜がある如く、十年にも、百年にも、千年、万年にもあるのである。』
ということを・・、これがなかなか難しい・・、“どのように考えていったらいいのだろうか?”と解釈するためにですね、いろんな学者が発表している書籍とかですね、論文の中から見ていくとですね、「10万年前に大きな地球上に変化が起きている」(岸田一隆著「3つの循環と文明論の化学」参照)・・。10万年前に何が起きているかと言うと、その時人類がですね、言葉を有してそして世界に散らばったということが起きている。これがだいたい10万年だと。
それから、三千年ぐらい前にですね、・・日本でいくと弥生時代に・・二千年よりももう少し前ですね、稲作が入ってきりしたのを含めて、世界の人類は言わば耕作というのを習得したのと、・・耕作というのは物を作るということですね。「一万年前に農業を手にし、定住というのを得たためにそこで文化が発祥してきた」というふうに捉えています。
そして18世紀にですね、産業革命が起きて、「そこから劇的にまた人類は変わっていった」という、こういう大まかに捉えています。
そうしたことを見ていくとですね、産業革命が起きてから今は2014年ですけど、今資料として得ているのは、2006年の資料があるんですけども、2006年の地球がですね、・・例えば酸素ですね、我々は酸素を吸って二酸化炭素を出して呼吸をしておりますが、・・産業革命以後ですね、この酸素を二酸化炭素に変えることによって(蒸気動力)、産業がずっと拡がってきまして、その結果、今はですね、温暖化というものを始めとして、地球の気象も大変化が起きておりますけども、2006年当時の、その人類の消費量をみていくと、だいたい地球が生産できる或いは環境を浄化できる能力の1.4倍ぐらいのものを、もうすでに人間は使ってしまっているということです。
だからだんだん地球はですね、「今物質的には老化現象(たとえば酸化)に入ってきている」というような見方をしております。
しかし、これは世界のことですので、日本人の生活レベルで世界の人達が生活すると、だいたい地球何個分ぐらい使っていることになるかと言うと、2.4個分です。今度はアメリカ人が使っている消費量を世界人類が全部使っていくと、だいたい5.2個分ぐらいです。だからアメリカ的な生活が世界に拡がったら、もう地球はパンク状態になるということですね。今は、後進国の方々がいらっしゃるので、なんとか地球も飽和状態ではあるけれども、なんとか維持できている。
それで異常気象が起きて、大地や空気界が浄化されるので、なんとか地球は今もっている状態である・・・、そういう学者達が、何故そういう資料を用意するかというと、「これからの生活の在り方を変えていかなければ、人類が生存することができない」ということを訴えるために、そういう統計を取っている訳ですね。
そういうものを見ていくと、メシヤ様の『この十年にも、百年にも、千年にも、万年にも』霊界に昼夜の転換が起きているということを、目に見える世界ではそういうふうに捉えることができるんだということを一つは参考例としてですね、持っといていただければ有難いと思います。
転換の黎明と実行の遅れ
代表先生
次にですね、307ページの1行目に
『そこで今私が言はんとする処は、世界の大転換に関する主なる点であって何よりも先づ大転換の時期であるが、それは一九三一年六月十五日(これは昭和6年6月15日ということですね)から始まってをり、一九六一年六月十五日迄の、三十年間で一段落つく事になってゐる。』
ということですので、一段落・・本来は、次の段階に入っていくということになってるはずなんですけども、現状、現在の世界を見ていくとですね、おおよそ製薬会社に支配されているような状況になっております。言わば、そういうものの支配の極みまで今来ているような状態です。
それをこの区切りを・・何故その区切りとしてやっていくことができなかったかということで、次の状態を見て行きますと、308ページのですね、10行目ぐらいにお釈迦様がですね、見真実に到達した時のことをこのように述懐されております。
『儂は、見真実によって分った事だが、今迄説いて来た多くの経文は、少なからず誤りがあるので、今日以後真実を説くから、よく之によって正覚を得られよ』
と仰せられたので、『此時からの経文こそ仏法の真髄である事は確実で、それが法華経二十八品と、法滅尽経と、彌勒出現成就経である。』というふうに書かれております。そして続いてですね
『処が、其事を発見されたのが彼の日蓮上人であって、上人は此発見によって他宗教義悉くは見真実以前に説かれたものであるから、真実ではない。』
ということで法華経をずっと説いて来られたんであります。そのこととですね、日蓮上人がそういうことに気付いて、そして310ページの2行目にですね
『最初故郷である安房の清澄山上に於て、東方日の出に向かって、』
立ち上ったいうふうに書かれておりますけれども、日蓮上人はですね、この安房に行く前にですね、伊勢神宮に寄ってます。伊勢神宮に寄って、そして伊勢神宮に『天津祝詞』を奏上して日本の神様に、“日本の仏教の間違いというのに気付いたので、これから仏教改革に立ち上って真如をお釈迦様が説いたそういうことを仏教界で実践していく”と祈願しています。その次にこの安房の国へ行った訳なんですね。これと比較してメシヤ様はどうかというと、メシヤ様は安房の国で1931年の6月15日に上り来る太陽に向かって『天津祝詞』を奏上して、天照天皇をお迎えして、東京の日枝神社に御鎮座申し上げて、その後、伊勢神宮の神様を入れ替えたり、それから元伊勢も入れ替えたり、勿論、日枝神社の御神霊を入れ替えたりされて、そして夜昼転換の現実的な取り組みをずっと続けていかれた訳ですね。そのことと対比してこのところをじっくり拝読をさせていただきたいというふうに思います。
それから、312ページの3行目にですね
『とすれば阿彌陀と釈迦は、夜の世界の期間の御役であったに対し、観音は昼の世界にならんとする、其境目に観音力を揮はせ給ふのである』
ということですので、メシヤ様が観音教団をお作りになったのは、正にこのことによって作られら訳であります。
そして、最終的に最後に
『処が其後御位が上がられ、光明如来となられたので、現在は光明如来の御働きである事は信者はよく知ってゐる通りである。』
と。この後メシヤ様になられていった訳ですね。その『御位』というところをよく私達は認識させていただいて、最終的にメシヤ様という御位に上がられて、そして本来は、昭和30年の3月3日にメシヤ降誕本祝典を執り行って、更に御神業を120歳ぐらいまで進められようとする御計画だったんですけども、それが実行できないまま今日を迎えている訳であります。ですから、そうしたことを考える上においては、本日のこの『霊界に於ける昼夜の転換』という御教えは、メシヤ教の信仰させていただく上においても一番根本義にあたるところでありますので、心してですね何度も何度も拝読をさせていただければ、大変有難いというふうに思います。
それから最後のページの3行目のところに
『其境目に観音力を揮はせ給ふのである。此経綸こそ昔印度に於て、仏法発祥の時已に誓約されたものである。』
ということであるので、この『誓約』というところは、もう一つ私達はですね、しっかり確認をしておかないといけないことであろうかと思います。それは、素盞鳴尊がですね、日本に武力を持って約3000年前に押し掛けて来て、そして、その当時の日本の頂点にいらした伊都能売神皇様が、密かに抜けられてインドに降って行って、そしてお釈迦様に仏法として教えております。その時の『誓約』は実は之なんだということをよく理解しておかないと、その仏教が一旦日本へ入って来て、そして暫く日本に拡がった後、次に日蓮上人が出現されて、その真実を理解して仏教改革に立ち上がることによって、この『夜昼転換』の黎明期を迎えることができたんだ、と。そしてメシヤ様の御出現によっていよいよ『夜昼転換』を行うことができた、と。こういう3000年間の繋がりをですね、この御教えを基にしてしっかり私達は、頭に捉えておいていただきたいと思います。
実は、これが経綸なんだということですので、これ以外の経綸というのはこの世の中には存在しないという・・しかもこの経綸は変更がないということです。ただ遅らせているのは人間の努力不足で遅らせているところがありますけれども、経綸上の変更はないということです。この経綸をしっかり受け止めて、そして私達は御神業をですね、今後も精一杯取り組ませていただきたいというふうに思いますので、そいうことを思い出しながら、本日のところは繰り返し繰り返し拝読をしていただきたいというふうに思います。
【平成26年11月メシヤ講座 旧大阪支部より】