御光話録11号 ①龍神、地蔵、稲荷の祀り方
(お伺い)
私の家は床の間に龍神、地蔵様、稲荷の三体を並べて祀ってありますが、このたび、光明如来をお祀りすることになりましたので、地蔵様を仏壇に、お稲荷様を戸外に移そうと存じますがよろしゅうございましょうか。
『この地蔵様ってのは石ですか。』
(お伺い)
はぁ、石でございます。
『そんなら外へ出さなくちゃいけませんね。稲荷には二つあってね、ずっと先祖からあるのは、先祖が畜生道へ堕ちていてこの家を守護してるんだから家の中へ祀らなければいけません。それから中途から祀った伏見だとかなんだとかいうのはね、外へ祀るのが本当です。龍神は無論外ですね。そして龍神はいつも水を必要としますから、池を作るとか、小さい甕に水を入れておくとかしなければいけません。これはさっそくやらなければいけないんで、床の間に祀ってあるんなら丼に水を入れてね、床の間に置いておきなさい。すぐにね。・・・龍神ってのは体がとても熱するんです。一日に三回は水に入らないと熱くて苦しいんですよ。だから、小指くらいの太さの蛇だって、大きな蛙を呑んでこんなに腹のふくれることがあるでしょ。あんな大きなものでも溶けるんですからね、それだけの熱があるんですよ。龍神を祀る場所はね、庭とか空地とかへ二、三の高さの石をして、その上にお宮をおいて、その中へ白木の剣みたいな格好をしたもの・・・これは仏具屋で作ってくれますよ・・それへ龍神の名前を書き、その名前はそこの家の苗字か、あるいは土地の名前から一字取ればいいですからね。また以前から名前があればそれでいいんですが、そういうふうにして「何々明神」と書くんですよ。それから、そのお宮の向きは、その家に、光明如来様をお祀りしてあるときには、光明如来様のほうへ向けるようにするといいんです。観音様もそういうふうにして祀るといいですね。それからお地蔵様を祀る場合は人の歩くきわがいいですね。庭でも道があればその道の傍らに石を置いてね。石は天然石でいいですから、その上にお地蔵様を安置したらいいんですよ。』
【御講話篇2 P263】